【筋トレ解説】大胸筋鍛えるベンチプレスのフォームと11のポイント

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おおはらゆういち(パクチー大原)

1994年福岡県生まれ。「筋トレ仲間が欲しい」と思い、早稲田大学に入学。早稲田大学のボディビルコンテストで優勝し2016年度ミスター早稲田となる。卒業後は不動産の営業→フリーランスのトレーナーになる。現在は島根県の山奥で【筋トレ村】を作りつつセミリタイア生活を送っている。

オロッス!福岡市中央区でパーソナルトレーナーをしているパクチー大原です。

今回は王道中の王道であるベンチプレスのフォームについて解説していきたいと思います。前半では手っ取り早くわかる基本的なベンチプレスのフォームについてわかる動画を紹介し、後半では動画では解説しきれなかったポイントも含めて解説していきたいと思います。

ベンチプレスのフォーム

まずは動画をご覧になった後、以下で紹介する要約とプラスアルファのポイントを見てください。

大胸筋の起始停止と解剖学

大胸筋は上部・中部・下部の三つのパートに分かれており、上の動画でベンチプレスは大胸筋中部の種目として解説しています。しかし、実際のところ大胸筋全体で腕を体の中心に寄せる水平屈曲という働きがあるため、ベンチプレスでは三つの部位に同時に刺激を当たえることができます。

ただ、大胸筋上部と下部はそれぞれの部位に適した種目を行ったほうがより発達しやすくなります。大胸筋のトレーニングのメニューを作る場合は上部の種目・中部の種目・下部の種目と分類したほうが良いです。

ポイント①胸の張り

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青色の部分が胸椎

ベンチプレスを行う上で胸を張ることは必須です。胸を張らずにベンチプレスの動作を行うと、胸ではなく三角筋と上腕三頭筋に刺激が逃げてしまうのです。そのため胸を張る必要があります。

胸を張るといっても「背中を反る」ととらえないでください。詳しくはみぞおちの部分を突き出すようにして胸椎を反るのです。腰の部分に当たる腰椎を意識的に反ろうとすると腰痛の原因になりますので、胸椎を意識的に反ろうとした結果、腰椎も少し反っている状態にします。

人によっては胸椎が固くうまく胸を反れない人がいるので以下で紹介するどちらかの胸椎のストレッチを一回30秒でいいので、これを週2-4の頻度で行うようにしましょう▼

胸の張りをよくするストレッチ①

ストレッチポールを使った胸椎のストレッチです。ストレッチポールを画像のようにみぞおちの真下に設置した後は上体を重力にゆだねます。胸椎が固い人は最初のうちは痛く感じますが慣れてくると痛みも薄れていきます。これを30秒静止してストレッチします。

※動画では腰の部分にも当てていますが修正です。あくまでみぞおちの真下にやることが重要なので腰の部分にあてて反るようにはしないでください。コロコロ動かすよりも静止したほうが良いです。

胸の張りをよくするストレッチ②

次はベンチ台を利用した胸椎のストレッチです。画像のようにベンチの角に、みぞおちの真裏に近い背中が当たるようにして、体がずれないように手でベンチを押さえつつ、腰を落として体重をかけて胸椎をストレッチします。きもちいです。これもこの状態で30秒静止してストレッチします。

ポイント②肩を落とす

胸を張った次は肩を落としましょう。胸を張っていても肩をすくませる(肩をあげる)ように胸を張っていては大胸筋に刺激が入りません。刺激が入らないどころか、肩に負担がかかりやすくなってしまうため、胸を張った後は肩を落とすようにしましょう。

ポイント③骨盤を立てる

ベンチプレスの時には骨盤を立てます。骨盤を立てるとはベンチのと骨盤の角度を平行にするのではなく、画像のように少しだけ骨盤を立ててあげるのです。そうすると骨盤と脊柱は連動しているので胸を張りやすくなります。お尻にえくぼを作るように占めてから骨盤を立ててあげましょう。

ポイント④足の位置

                         

足は肩幅くらいのところにおいて、バーベルを上げるときは地面を蹴るように上げましょう。地面を蹴る角度は地面に対して垂直というよりも、自分の頭の方向に向かって蹴るようにすると足の力も使いつつ上げることができます。

ポイント⑤肩甲骨の位置

肩甲骨を締めましょうといわれますが、ガチガチに肩甲骨を締めるというよりも、みぞおちを前につき出すと自然と肩甲骨が寄せられるのでその状態から動作を始めます。

また違う記事で詳しい説明をしますが、肩甲骨をガチガチに寄せるのか、少し寄せる程度にするのかだけで大胸筋の内側が鍛えられるのか、外側が鍛えられるのかに関係してきます。

ポイント⑥肘とバーベルの位置関係

大胸筋を鍛える場合は常にバーベルの真下に肘がある状態にしましょう。ベンチプレスでは大胸筋だけでなく、三角筋と上腕三頭筋も使ってバーベルを上げるのですがバーベルが肘の真下にない状態だとこの二つの筋肉のいずれかが無駄に働かなければならない状態になってしまいます。

ポイント⑦バーベルの軌道

バーベルを下ろすときは乳首の位置におろし、挙げるときは鎖骨の真上にバーベルが来るようにします。なるべくブレなくおろしてあげること、毎回同じ軌道を通るようにベーベルを上げ下げすることが重要です。

「軌道とか関係ねぇ!とりあえず限界まで上げる!ウシッ」という考えだと毎回違った軌道を通す→無駄な力を使っているので使用重量が伸びなくなります。

ポイント⑧手のひらのどこにバーベルを置くか

バーベルは手首に近い手のひらの部分に置くようにします。手先に近い位置だと手首を痛めやすくなってしまうため、バーベルは手首寄りの手のひらに置きます。

ポイント⑨手首の傾き

手首は少し倒すようにしましょう。手首を少し倒したほうが胸を張って肩を落としたままベンチプレスを行うことができます。手首をたてると肩が上がりやすく、ケガの原因になります。

ポイント➉腹圧が入るように肋骨はしめる

ベンチプレスをするときに胸を反りすぎて腰を痛めてしまう人がいます。胸は反るのですが、なるべく腰を痛めない範囲で。「腰を痛めない範囲で胸を反る」とは肋骨を締めて腹圧が入れられる範囲で胸を反るのです。肋骨を締める感覚が湧かない人は外腹斜筋を締めるイメージでいいので、腹圧を入れられる範囲で胸を張りましょう。

▼より詳しく腹圧について学べる記事がこちら

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ポイント⑪下ろすときは弾ませない

ベンチプレスで筋肉が急に伸ばされると収縮するという伸張反射を使うために、バーベルを一気に胸に落として弾ませてあげる人がいますが、筋断裂に繋がるのでおススメしません。いつでもバーベルを止められるスピードが目安です。

ベンチプレスと他の大胸筋種目の違い

ダンベルフライもペックフライもベンチプレスも大胸筋中部を鍛える種目です。これらの種目の違いは狙った筋肉に与えられる攻撃力です。ベンチプレスは多関節種目と言われ大胸筋以外にも他の筋肉を使って重い重量を使えるため、大胸筋に与えられる刺激は強くなります。

一方ペックフライは単関節種目と呼ばれ大胸筋単体で負荷を移動させるため扱う重量もベンチプレスと比較すると軽くなるため、攻撃力は悪くなります。ペックフライはペックフライで役割があるのですが、種目を一つに絞るならベンチプレスをおススメします。

回数とセット数

ベンチプレスは多関節種目と呼ばれ、重さを扱うのに適した種目であるため、5-8回がやっとできる重量を4セット行いましょう。ベンチプレスしかやらないのであれば10-12回がやっとできる重量でさらに4セット。そして15-20回がやっとできる重量でさらに4セットやってあげるとよいでしょう。

まとめ

ベンチプレス含めたBIGについて力学的支点から学べる図書と、他の部位を鍛える記事を紹介して終わりとします。

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