オロッス!福岡市中央区でパーソナルトレーナーをしているパクチー大原です。
今回はダンベルだけで鍛える上腕三頭筋のトレーニング方法について解説していきます。種目の紹介だけでなく、回数やセット数、何を優先的に行っていけばよいのかまで解説していきますので最後までご覧ください。
上腕三頭筋の解剖と作用
上腕三頭筋は画像のように肘から肩甲骨の部分についており、肘を曲げのばしする作用があります。
そのため、上腕三頭筋のトレーニングの際には「曲げた肘を伸ばす」ということに意識を集中させてトレーニングを行いましょう。上腕三頭筋のより詳しい解剖学(なぜ三頭筋なのか)や、その解剖学に基づく本質的なトレーニングのポイントについては以下の記事を参考にしてください。
必要なダンベルの重さ
女性であればまずは3-5kg男性であれば5kgは最低でも必要になります。上腕三頭筋だけでなく、ほかの部位もトレーニングするのであれば重量を変えられる20kgのダンベルが2つあると間違いありません。
それでは以下よりダンベルを使った上腕三頭筋の種目を解説していきます。
ナロー・ダンベルプレス
これは手幅を狭くしたタイプのダンベルプレスです。大胸筋を狙う場合は外側に出しますが、上腕三頭筋を狙ったダンベルプレスでは肘を下方向に、体に沿わせるようにします。
ポイント
・手首は軽く返す(反らせる)
手首は少しだけ倒したほうが、肘から曲がりやすくなるため肘はほんの少しだけ倒しましょう。
・小指側の手のひらでダンベルを押す
上腕三頭筋は小指側の手のひらから端を発する尺骨神経という神経の支配下にあるため、ダンベルは小指側の手のひらで押すようにしましょう。
・肘はなるべく体に沿わせるようにする
ダンベルは胸の真下におろすようにして、肘は体に沿わせるようにします。
・足はベンチの上の乗せる
足を床に置いて踏ん張ると胸を張りやすくなり、大胸筋を使うようになってしまうため、体が丸めやすいよう足はベンチの上に乗せる。
・ダンベルを下すときは少し体を丸めて、肘を曲げる。
胸を張ってダンベルを下すと肘の曲げ伸ばしではなく、肩関節が動き大胸筋に負荷が逃げるため、少しアゴを引いて体を丸めるようにして肘を曲げる。
・ダンベルを挙げるときは胸をほんの少し反らせながら、肘を伸ばす。
上腕三頭筋は伸筋という体を伸ばす筋肉に分類されるため、ほんの少し胸を反らせるようにしつつ肘を伸ばしたほうが上腕三頭筋の力を発揮しやすくなります。
【回数&セット数】
この種目では重い重量を扱いやすいため、5-8回がやっとできる重量を選択しましょう。そして、セット数は3セット行います。後ほど紹介するフレンチプレスとキックバックも各3セットずつおこない、合計で9セット行いましょう。
フレンチプレス
肩関節を屈曲(万歳したときの肩の位置)した状態で行うのがこの種目の特徴的なところです。こうすることで上腕三頭筋の長頭と呼ばれる部分を鍛えることができます。
【ポイント】
・上体を立てた状態からスタート
肘を伸ばしてダンベルを上げた時にダンベルが後頭部にぶつからないよう、上体を立てたままで少し頭を前に出しましょう。
・肘はしっかりと上げた状態で行う
肘が下がってしまうと肘の曲げ伸ばしが行いにくくなるため、肘はしっかりと上げましょう。肘が上がりにくい人は広背筋のストレッチをすると改善される場合があります。
・肘がイタい場合
肘が痛い場合はとりやめて、フレンチプレスの分の3セットをナロー・ダンベルプレスやキックバックに振り分けましょう。
【回数&セット数】
この種目であまり重い重量を扱ってしまうと肩の脱臼に繋がるため、10-12回がやっとできる重量を選択して3セット行いましょう。トレーニングで何回何セットをやったのかは必ず覚えておいて、次回のトレーニングでは前回の回数または重量よりも一回は多い回数をこなせるようにしましょう。
キックバック
キックバックは肩関節が伸展した状態(万歳とは逆の肩の位置)で行うことで、上腕三頭筋を収縮させやすくなります。これはトレーニングのシメとして行うことがおススメです。
【ポイント】
・肘を伸ばしきったところで一瞬とめる。
勢い(慣性)を使いすぎてしまうと上腕三頭筋に負荷がかからないため、なるべくスローテンポでかつ、肘を伸ばしきったところでは一瞬止めましょう。
・肘を伸ばすときは少し胸を張る。
上腕三頭筋は体を伸ばす伸筋に分類されるため、少し胸も張りつつ肘を伸ばすほうがより力を発揮させることができます。肘を伸ばすときに胸を少し張れるように、肘を曲げるときは逆に少し体を丸めます。
・小指・薬指側を強めに握る
上腕三頭筋は小指側のてのひらから端を発する尺骨神経の支配下にあるため、トレーニングの時は小指側の手のひらで押すようにすると上腕三頭筋により効かせることができます。
【回数&セット数】
この種目では15-20回やっとできる回数で3セット行いましょう。
他の上腕三頭筋のトレーニング方法や普遍的なポイントについては
▼の記事で解説しているので参考にしてみてください。