オロッス!パクチー大原です!@pakuti_ohara
今回は初心者の方だけでなく、筋トレをある程度やりこんでいる人にも役に立つようなベントオーバーローイングのポイントを8つご紹介していきます。単純なように見える種目ですが、やり方によって、効く効かないが大きく変わってくるのでぜひ最後までご覧ください。
目次
広背筋の解剖学
広背筋は画像のように腕の付け根から脊椎、肋骨、骨盤にかけて筋繊維が走っています。今回ご紹介するベントオーバーローイングでは広背筋の中でも赤枠で囲ってある、筋繊維が斜めに走っている部分を鍛えることができます。
上の部分はどうやって鍛えるの?と疑問に思った場合はこの記事を読み終わった後に以下の記事を読んでみてください。
ベントオーバーロウイングの動作
ベントオーバーローイングのポイントは以下の通りです。追加で補足が必要なところを8つ次の項で解説しています。
・カカト重心
・手幅は肩幅の1.2倍
・体を倒す角度は45度
・みぞおちを突き出すようにする
・膝と股関節も使いながらバーを引く
・膝は少し曲げる程度(165度)
・バーを太ももに沿わせながら、骨盤に向かって引く
・目線はななめ下を見る
・小指側の手のひらで強く握る
ベントオーバーローイングのポイント①足の重心
広背筋を狙う場合は、カカト重心にします。カカト重心にすることによって、広背筋である股関節が支点になります。起始である股関節を支点に(固定)して、停止である腕を動かすことで広背筋を効果的に鍛えることができます。
広背筋の起始と停止?という方は以下の記事を確認してください
ベントオーバーローイングのポイント②胸の張り
ベントオーバーローイングを肘だけの動きで引こうとすると上腕三頭筋や三角筋後部とにしか効かなくなります。
広背筋に効かせるには「胸を張る→その勢いで肘を引く」の順番にする必要があります。引くときは少しみぞおちを基点に胸を張って、下ろすときはみぞおちを基点に少し胸を丸めるイメージで行います。
胸を張る動作になれていないうちは動画のようにみぞおちを基点に胸を張る、少し丸める動作だけを3-5回ほど行ってから実際に肘を引く動作を行うようにしましょう。重要です。
ベントオーバーローイングのポイント③膝と股関節の動き
ベントオーバーローイングでは胸の張りと同様に、股関節を動かしつつ、肘を引きます。
具体的には上体の角度を90度くらいまで倒したところから、肘を引くときは股関節を使いつつ115度くらいまで上体を立てます。こうすることで広背筋のより効かせやすくなります。
上体の角度を立てすぎると広背筋に負荷が乗らなくなるため、上体をしっかりと90度くらい倒したところから動作を開始するようにしましょう。
股関節を使って上体を立てるのはあくまで肘を10㎝引くまでの勢いづくりのためであって、残りは肘を引く力で動作を行います。
ベントオーバーローイングのポイント④バーの引き方
筋繊維が斜めに走行している広背筋下部は腰椎や仙骨にかけて付着しており、そこから腕の付け根に付着しています。
この広背筋を収縮させるには腕の付け根と仙骨の距離を縮めてあげる必要があるので、ベントオーバーローイングではバーを太ももに沿わせつつ、骨盤に向かって引くようにするとよいです。
ベントオーバーローイングのポイント⑤膝の角度
ワンハンドローイングを行う際は膝は軽く曲げる程度(150-165度)にします。膝を曲げすぎると重心が広背筋のついている股関節ではなく、肩甲骨あたりに移動してしまい、僧帽筋にしか効かなくなります。
軽く膝を曲げて、腰の位置を高く、足の位置に対して状態が前に出ているようにしましょう。
ベントオーバーローイングのポイント⑥握り方
まず一つ目のポイントが握りです。
背中のトレーニングを行う時の握りは手の指で握るのではなく、なるべく手首に近い手のひら部分で握るようにしてみましょう。このポイントの効果はこの文章を読んでいる今からでも感じることができます。実際に体を動かして効果を感じで見てください。
まず画像のような取っ手に指をひっかけて、背中の筋肉を伸ばしてみてください。違いを確かめるためにこの時の感覚を覚えておいてください。
次に取っ手に手のひらをひっかけて同様に背中の筋肉を伸ばしてみてください。
前者は上のほうが伸びている感じがして、後者の方が骨盤に近い広背筋まで伸びている感じがしませんか?変わりますよね?というわけで、広背筋を鍛える場合は指先ではなく手のひらで握るようにしましょう。
さらに広背筋は尺骨神経という小指側の手のひらから端を発する神経の支配下にあります。そのため、広背筋を鍛える場合は小指側の手のひらで握るようにするとより効かせることができます。
ただ別に人差し指を外す必要はありません。5本指でしっかり握っている中で、小指と薬指をさらに力を入れるようにすればいいだけです。
ベントオーバーローイングのポイント⑦肋骨を締める
人は息を吐くときは肋骨が内旋(しまり)、吸うときは外旋(ひらく)します。これをバーを引くとに意識的に行うのです。
感覚としては外腹斜筋を締める感覚です。この時若干、腹直筋も収縮しています。感覚が分かりにくい人は「フー」っと息を吐くのではなく「ハッ」と息を吐き出す感覚です。
この肋骨を締めた状態で体を反ろうとすると、肋骨をしめていないときより反れませんよね?この肋骨が締められる範囲(腹に力を入れらえる範囲)で体を反るのがより効かせるためのポイントです。
肋骨の開け閉めはほかの胸の種目・背中の種目・レッグカールといったトレーニングでも使えるので、動画のように「ハッ」と息を吐いて肋骨を締める練習を10回3セットおこなってからトレーニング前に行ってあげるとよいです。
簡単にできるようになるまでは練習しましょう。
また、肋骨を締めると骨盤底筋群という内臓を下から支える筋肉と、横隔膜という呼吸のために使われる筋肉が向き合います。
骨盤底筋群と横隔膜は腹圧を入れる筋肉でもあり、この両者が向き合っている状態が最も腹圧が入れやすい状態であるため、肋骨を締めることで腹圧が入りやすくなるのです。腹圧が入りやすくなると、体幹が安定し、より重たい重量を持つことができます。
▼上の画像が載っている「きほんの呼吸」
まとめ
いかがでしたでしょうか?広背筋のトレーニングはラットプルダウンやワンハンドロウイングでも共通している部分が多いので以下の記事も参考にしてみてください。
▼ラットプルダウン
▼ワンハンドロウ