オロッス!福岡市中央区でパーソナルトレーナーをしているパクチー大原です。
今回は三角筋がどことどこについているのか(起始と停止)・どのような動きをするのか(機能)、トレーニングをするときの押さえておきたい+αの知識をご紹介します。これをしっているかどうかで三角筋のトレーニングの上手さに直結してくるので最後までご覧ください。
目次
三角筋の構成
三角筋は上半身の中でも一番体積の大きい筋肉と言われています。その三角筋は前部・中部・後部と三つの部位に分かれており、それぞれ起始停止と機能が違うため、以下よりそれぞれのパートごとに起始停止とその機能を紹介していきます。
三角筋前部の起始停止
起始:鎖骨の外側1/3
停止:上腕骨中部外側の三角筋粗面
トレーニングする人はざっくりと「鎖骨から腕の側面についているんだな!」「ココとココについていることを意識して筋肉を伸び縮みさせればいいんだな!」と思えば大丈夫です。
三角筋中部の起始停止
起始:肩峰(けんぽう)
停止:上腕骨中部外側の三角筋粗面
三角筋を鍛えると肩幅が増えるといいますが、その肩幅を増やすのはこの三角筋中部なのです。サイドレイズという肩を鍛える代表的なトレーニングも主に中部を鍛えるものです。
三角筋後部の起始停止
起始:肩甲棘
停止:上腕骨中部外側の三角筋粗面
いかがでしたでしょうか?三角筋とひとまとめに言われていますが、前部・中部・後部によってついているところがかなり違いますよね?起始と停止が違うことで動きも変わってくるのでそれを以下より紹介していきます。
三角筋の機能
三角筋前部・中部・後部合わせて7つの動きがあるので一つずつ紹介していきます。
肩関節の外転(前部・中部・後部)
肩関節の外転をする動きは三角筋前部・中部・後部で共通しています。そして、三角筋中部にはこの機能だけしかありません。前部と後部はそれぞれ+三つの機能を持っています。
肩関節の屈曲(前部)
いまから紹介する三つの機能は三角筋前部の機能です。
腕をあげる動き(肩関節の屈曲)はフロントレイズやショルダープレスで行われます。
肩関節の水平屈曲(前部)
水平屈曲では大胸筋とともに腕を体の中心部へと引き寄せます。
ベンチプレスや腕立ての動きで水平屈曲が行われます。
肩関節の内旋(前部)
親指側に手首、前腕をひねる(回内する)ことでも肩関節の内旋は行われます。
肩関節の伸展(後部)
三角筋後部には、広背筋や上腕三頭筋・大円筋とともに腕を後方に動かす働きがあります。
肩関節の水平伸展(後部)
肩関節の外旋
棘下筋とともに三角筋後部は働きます。
三角筋の神経支配
神経支配:腋窩神経(C5・6)
↑の知識はほとんど使いません。というか私は使ったことがありません。トレーニングで使う知識は、解剖学の領域ではありませんが正中神経と尺骨神経という神経支配の考え方です。
正中神経は人差し指側の手のひらから端を発する神経で、三角筋前部と三角筋中部の前部よりの筋繊維がこの正中神経の支配下にあります。そのためこの部位をトレーニングをするときは人差し指と親指を握りこむようにすると効きやすくなります。
正中神経:三角筋前部・三角筋中部の前部寄りの筋繊維
尺骨神経は小指側の手のひらから端を発する神経で、三角筋後部と三角筋中部の後部よりの筋繊維が尺骨神経に分類されます。そのためこの部位を鍛える場合は小指と薬指を強く握るようにすると効きやすくなります。
尺骨神経:三角筋後部・三角筋中部の後部寄りの筋繊維
まとめ
いかがでしたでしょうか?一つの筋肉なのに7種類の動きがある筋肉はなかなかありません。肩のトレーニングをするときは前部・中部・後部がそれぞれどこに付いていてどのような動きをするのかは把握しておきたいので、肩のトレーニング前にこの記事を読み返して覚えていきましょう!