オロッス!パクチー大原です!@pakuti_ohara
今回はハムストリングをストレッチさせる方法と、より効果的にほぐすためのマニアックな方法、さらにはストレッチすることで期待できるよ3つの効果を紹介していきます。
後ほど詳しく解説しますが、腰痛対策や筋トレをうまくするためにもハムストリングのストレッチは重要ですので最後まで読んで役立ててください。
目次
ハムストリングはどんな筋肉?

ハムストリングは画像のように骨盤から膝の付け根についている筋肉で、股関節を動かして脚を後方に蹴り出したり、大殿筋や脊柱起立筋とともに前傾姿勢を保持するときに使われます。
このハムストリングが凝り固まってしまうと、股関節を動かしにくくなることで、以下で説明するような大きなデメリットに繋がります。
ハムストリングが固まることで起こる3つのデメリット
ハムストリングが固まることで以下の三つのデメリットが発生します。
デメリット①正しい前傾姿勢を保てなくなる

デッドリフトやベントオーバーローイング、ワンハンドロウでは画像のように膝はほんの少し曲げて、腰の位置を高くした状態のまま、股関節を曲げた前傾姿勢を保つことが重要です。ですが、ハムストリングが固いと以下のような2パターンの姿勢になります。

一つ目のNGはハムストリングが固いため、膝を伸ばしたまま(165度)、股関節を屈曲させることができず膝が大きく曲がってしまう(120-140度)パターン。この姿勢では広背筋ではなく僧帽筋にしか負荷がかからなくなってしまいます。

もう一つのNGはハムストリングと大殿筋が固いため、股関節を屈曲させることができず、股関節の代わりに脊椎が曲がってしまう状態です。この姿勢では脊椎に大きな負担がかかるため、腰を痛めやすいくなってしまいます。また、広背筋にも負荷をかけにくくなります。
デメリット②腰痛の原因になる

デメリット①で紹介したように、ハムストリングと大殿筋が固まっていると股関節を十分に屈曲させることができず、その分を脊椎が曲がることで前傾を保とうとします(代償運動)。
この脊椎が曲がった状態で大きな負荷をかけると、脊椎に大きな負担をかけてしまい腰痛に直結します。この二つ目のデメリットを防ぐためにはハムストリングと大殿筋をほぐしておくことが重要です。
デメリット③セパレーションが出にくくなる

マニアックですが長時間の座りっぱなしでハムストリングの筋膜が凝り固まってしまうと、ハムストリングのセパレーションが出にくくなってしまいます。筋膜をほぐそうとした場合は一日数回行うストレッチでは意味をなさず、普段の姿勢を見直すことが重要です。
つまりは、長時間座ることによってハムストリングの筋膜を凝り固まらせないようにする必要があります。この対策として以下の記事で紹介してあるスタンディングデスクを検討してみましょう。

ハムストリングをストレッチさせる方法

ハムストリングをストレッチするポイント
・台の上に伸ばしたいほうの脚を乗せる
・体を丸めず、立てたまま上体を倒す
・体を丸めるとお尻はストレッチされない
・イタ気持ちいくらいのところで30秒静止
・1セットでいいので最低週2回は行う
・吐く6秒、吸う3秒の配分で深呼吸を行う
ポイント①頻度とセット数

ハムストリングをほぐすためには30秒1セットだけで良いので、週2-3回のペースでストレッチを行うようにしましょう。
というのも筋肉はストレッチしてほぐしたとしても、日を追うごとに硬くなってしまうからです。ですので筋肉が依然と同じ硬さに戻る前にストレッチを行ってあげる必要があるのです。その頻度が週2-3回です。
ポイント②呼吸

脳と体は相互に作用しあっていて、体が緊張状態にあると、体の筋肉はいつでも動けように心拍数を多くして筋肉を緊張させます。
体が緊張している状態を「交感神経が優位な状態」というのですが、この常に緊張している、ストレスを感じている状態だと筋肉は凝り固まってしまいます。逆に体がリラックスして筋肉も緩まりやすいのは「副交感神経が優位な状態」です。
ストレッチをするだけでもリラックス状態になるのですが、さらにその状態に持っていくには呼吸に気を使う必要があります。深呼吸の中でも吐く配分を多くすると副交感神経が優位になるため6秒吐いて、3秒吸いながらストレッチを行うようにしましょう。
ポイント③静止すること

ストレッチは静止した状態で行いましょう。体を振りながら伸ばそうとすると、急に伸ばされた筋肉は収縮しようとする作用があるため、ストレッチを行う場合はストレスを感じない範囲のイタ気持ちいところでピタッと静止して30秒伸ばしましょう。
ハムストリングをさらに柔らかくする4つの方法

ハムストリングは筋膜という繋がりによって、大殿筋、ふくらはぎ、広背筋と繋がっています。
この筋膜の繋がりがあるとハムストリング単体をほぐすよりも、この繋がりのなかにある広背筋、ハ大殿筋、ふくらはぎも同時にほぐしたほうが、よりほぐれやすくなるのです。
整骨院や鍼灸院で腰痛の治療を行う際に、お尻やハムストリングにアプローチをするのはこの繋がりを理解しているからです。ハムストリングのストレッチと合わせて以下のストレッチも寝る前などに行ってみましょう。
広背筋のストレッチ


広背筋をストレッチさせるポイント
・手を親指側にひねって、ひっかける
・指先ではなく手のひらでひっかけるようにする
・上体を倒してお尻を後方へ引く
・右手をひっかけた場合、右の骨盤を左へひねる
・呼吸やセット数・頻度はハムストリングと同じ
このストレッチに加え、ツボ押しで圧迫するとさらにほぐれます。
大殿筋のストレッチ


お尻のストレッチ方法は以下の通りです。
・伸ばしたい足を反対側の足の上に乗せる
・体を丸めず、立てたまま上体を倒す
・体を丸めるとお尻はストレッチされない
・呼吸やセット数・頻度はハムストリングと同じ
ふくらはぎのストレッチ

ふくらはぎをストレッチするポイント
・伸ばすほうの脚を後方へ引く
・後方へ引いた足のかかとがギリギリつく範囲で反対側の足を前に移動させる
・ふくらはぎが伸びている感覚があればOK
・呼吸やセット数・頻度は大殿筋と同じ
ボールでほぐす

仰向けか座った状態で、画像のような大きめのボールをハムストリングと床の下に挟んで圧迫する方法もお尻のストレッチと合わせて行うとよりほぐれます。
つねに同じ箇所をほぐすのではなく、位置をずらすと硬い部分があるのでそこのポイントを30秒圧迫して、また別の硬い部分を同じ要領でほぐしていきます。
参考図書
整体に行くと腰が痛いのにお尻をほぐしたり、ハムストリングをほぐしたりする治療家がいますがそれは筋膜のつながりを見てのことです。この筋膜のつながりを知っておくと、体を自分でよりほぐせるようになったり、トレーニングでこうすればええんちゃうか?みたいなひらめきも出てきます。