ハイおなっす、パクチー大原です。
今回は私が新卒で入社した会社を辞めてトレーナーとして生計を立てていくまでの話を紹介してます。TwitterやインスタのDMで社会人の方から転職の相談をしようと思っている、してきた方は参考になるかもしれません。
脱サラ、キモチェェェ
まずは私がサラリーマンから退職に踏み切るまでの経緯について話していきます。
はじめての、鬱とブラック企業。
新卒の私はアパートを建築・販売する不動産会社の営業部門に所属しました。
営業部門の仕事は、朝9時から18時までは自分が割り当てられたエリアの地主や投資家と呼ばれる人の家に、飛び込み訪問と呼ばれるピンポンを押して「はじめましてから次のアポイントメントのお願いをするまで」の作業をひたすら繰り返していきます。
18時以降は20時まで日中に訪問した見込み顧客の家に電話をしてアポイントメントをとりに行きます。電話の時間が終わるとそれぞれアポイントメントが取れたかどうかの発表を上司に行い、21時に退社します。
この仕事のキツさは二つ。
営業がツラい。上司のパワハラがツラい。つまりは仕事全部。
飛び込み営業で鬱
営業のツラさとしては、
営業を受けたことがある人ならわかると思いますが営業ってウザくないですか?飛び込み営業をしても、電話をしてもお客さんからウザそうな対応をされ続けます。
今ならコミュニケーションや営業の書籍を読み込む方法でお客さんと仲良くなり成果を出せたと思うのですが、当時はその方法を思いつかず、ただただ同じ方法で営業をしてうざそうな対応をされていました。
これを繰り返していくと「自分の力でどうにかなる」と思えなくなってきます。こうなると飛び込み営業で、お客さんの家のインターホンを押すことができなくなるのです。
インターンホンを押すだけのことができない。
成果を出したい気持ちはあるが「自分ではどうにもできない。無理だ」と思う気持ちがインターホンを押す指を止めてしまいます。
やる気がほとんど消え、鬱っぽくなるとインターホンを押すどころか指定されたエリアに行くことすらできなくなり、電車に乗って一日を過ごすようになります。
例えば私が出社していたのは千葉駅にある千葉支店で、そこから10分ほど内房線の電車に乗ると担当エリアの蘇我駅につくのですが、無気力になっているので下車できずそのまま同じ電車に乗り続け、40分ほど電車に揺られて木更津駅まで行くのです。
木更津駅まで行くと、何をすることもなく折り返しの電車にのり、再び40分かけて千葉駅まで行くことを繰り返していました。この時が無気力のピークです。
パワハラで鬱
次は上司のパワハラについて。
上司の詰めに関しては、当たった人が悪くパワハラの日々。「肩を揉め」と言われて揉まされ、「死ね」「殺すぞ」と言われそれに耐え続ける日々。
この日々が続くとおかしくなってきて、会社を辞める選択肢は思い浮かばず「どうやってあいつを〇そうか、どうやって家族ごと〇そうか」としか考えられなくなります。この妄想は会社だけでなく家にいるとき、寝ている時でも続くようになりました。
「あんなに優しかった人が、なぜあんな事件を、、」とニュースでときたま流れてきますが本当に追いつめられると人間は一線を越えてしまうことを、共感する形で知ることができたのです。
私が一線を越えることはありませんでしたが、入社してから1年2か月で仕事をやめる決意をすることになります。
脱サラの決意をしたきっかけ
いろいろと追いつめられても仕事をやめなかったのは「結果を出さずに退職する人間は負け組だ」と思っていたからです。それでも、退職する決断をしたのはあることがきっかけでした。
それは「12月までに結果が出なければやめよう」と入社して11カ月目の2018年3月に決めたことです。面白いもので結果が出たらやめようではなく、○○月までにと明確にやめるイメージが持てる期限を設けると「こんなところ今すぐにやめたい」と心の底から思えてきたのです。
思考が「12月まで頑張ろう」から「今すぐやめよう」になったので仕事はもちろん手につきません。仕事をやめる期待感でウキウキしていました。
退職の意向を告げたのは2018年の5月。
「何も結果を出せていませんが6月に退職させてください。今後はトレーナーとして生きていきます」とパワハラをしていた上司ではない、支店長と呼ばれる上司に言うと「普通なら止めるけど、お前ほど筋トレに熱中している奴は見たことがない。これから筋トレで飯を食っていこうとするお前を、俺は止めることができない。」となんか熱いことを言われて退職の承諾をもらえました。※1
※1 入社してからも筋トレは続けていて、筋トレ用の弁当を会社に持参していたりしたので筋肉キャラとして認知されていた。
脱サラをした感想
それでは脱サラが確定した私の心境の変化について紹介します。
端的に言うと「脱サラ、キモチエェェェェです。」
脱サラをして一か月くらいは「俺はなんて幸せなのだろう」と心の底から思っていました。
脱サラをすることで私の中にあった「正社員として65まで働く。」「成果を出さずに退職をした奴は人生終わり。」「親父の期待に応えなければならない」※2 この三つの固定概念が崩れ去ったのです。
というか開き直りかもしれません。「ドロップアウトして俺の人生ゴミになったし、親や周りの目を気にすることなく、好きなことを自由にやってやろう。」と脱サラ後の人生を歩むことを決意しました。
※2 父親は自営業をしており(今は廃業)幼少期から「収入こそすべてだ、高収入こそエラい。俺エラい。」と成金にありがちな言葉を私に吐き続ける。そのため私は高収入の呪縛にかかり「高収入になれる仕事じゃなきゃダメなんだ」と無意識のうちに思うようになり、人生の幅を縮めてしまっていた。
脱サラ後の職場
当時の私は一人暮らしで貯金もなく、すぐに働かなければ生活が困窮する状態。そのため、6月の退職に合わせて5月中に次の職場を決める必要がありました。
私が次の職場として選んだのはエニタイムフィットネスのアルバイトです。エニタイムフィットネスにした理由は私が大学四年生のころに一度働いたことがあり、アルバイトの仕事内容が楽&アルバイトをしつつトレーナーとしても活動できることがわかっていたから。
最初はエニタイムの正社員になるつもりでしたが「私たちが一緒に働きたいと思ったらその時に声をかける」とあいまいな条件を提示されたので、正社員として働く道は早々と切り捨てました。
そこで最初のうちは、アルバイト&トレーナーとして働き、トレーナー活動が軌道に乗ればアルバイトをやめて、フリーランスになる方向に舵を切ったのです。
フリーランスのトレーナーになるまで
エニタイムフィットネスでパーソナルトレーナーになるにはトレーナー用の資格を取る必要があります。私の場合はNSCA- CPTという資格を2か月の勉強期間を設けた後に取得し、8月からパーソナルトレーナーとして活動を始めました。
好運にもトレーナーを始めてから2か月ほどで3人の継続して受けてくれるお客さんができたことで、トレーナーとしての収入が上がり始めます。そこで私がとった行動は週5のアルバイトシフトを徐々に減らしていくことでした。アルバイトは楽しくないですから。
さらにアルバイト先とは別のエニタイムフィットネスと、ティップネスというジムでトレーナー契約をして活動拠点を増やし、アルバイトのシフトを減らした分だけトレーナーとしての仕事時間を増やしていきました。(ティップネスは集客と職場の人間関係の構築に失敗し3か月ほどでやめた)
この戦略をとってから、収入は週5でアルバイトをしていた月15万とあまり変わらず月20万ほどでしたが、トレーナー活動をはじめて4か月後の11月や12月には収入の8割以上をパーソナルトレーニングで稼ぐごとができていました。
ここで決断したのです。
「フリーランスのパーソナルトレーナーになっちゃおう」って。
「アルバイト完全にやめちゃおう」って。
10月11月12月とトレーナーとしての収入は上がり続けていたので今は月15万しかなくてもどうにかなるだろうと思い、2019年の1月から固定収入のないフリーランスになることに踏み切ったのです。イケイケです。
パワハラ上司なんていない、誰にも雇われない生活を夢見ていたのでウキウキでした。
ただ人生はそう甘くありません。
トレーナー業が軌道に乗っていたからこそ大胆な決断をしたのですが、2019年の1月2月3月にはフリーランスの厳しさを痛感させられる、しまいには不眠症で眠れなくなる日々が続くようになります。
この詳細についてはまた別の記事で書きますので、しばらくお待ちください。
追伸
私が会社に勤めること、会社を辞めることで得た最も重要なものは「人生終わってるし、失うものないし、何でもやってやろう」というマインドです。これがのちの人生で効いてきます。
トレーナーに転職しようかどうか迷っている人はまず最初の行動をとることが必要なのかなと思います。一度行動をとってしまえば今の自分を正当化するためにいろいろと行動できるようになるからです。
転職をすることはお金を稼ぐ道を諦めることではありません。
お金を稼ぐことはもちろん大切です。「お金じゃないよ。」とお金がない状態で言うつもりはありません。ただ私はお金を稼ぐ方法は正社員になって会社から給料をもらう以外にもいろいろとあることを知ってほしい。その人にとってあまり苦痛を感じずに収入を得る方法も知ってほしいのです。
そのうえで自分の生き方をどうするか、何の仕事をするかを決めてもらいたいと思っています。
追いつめられて、自殺してしまったり、犯罪を犯してしまうと元も子もないので。
辛くなったら逃げろ!
※正社員=ツライのように書きましたが、単純に私が入った会社がツラかっただけなので、ブラック企業からホワイト企業への転職もありだと思います。正社員を否定するつもりはありません。その人に会った職場、働き方があることを知ってほしいがために書いた記事です。アーメン