
はい、おなっす。福岡市中央区でパーソナルトレーナーをしているパクチー大原です。
今回は広背筋の動きの紹介と
広背筋を上部と下部に分けた場合の
鍛え分けについて紹介します。

広背筋
広背筋は
起始が
仙腸関節、腰椎、胸椎の一部(緑色部分)
停止が
上腕骨の小結節稜(青色部分)となっております。
この広背筋の起始と停止の位置を
縮めることで広背筋が収縮します。
トレーニングで引く時の動作としては、
胸を張って脇を締めながら肘を引くことが重要となってきます。


胸を張る:みぞおち(白い点)から上部分を反らせる


脇を締める


肘を引く
解剖学の本には広背筋の機能に胸を張る(胸椎の伸展)機能は紹介されていません。
胸を張る理由は一体なんでしょう?
(シンキングたいむ)
胸を張る意味としては
肩甲骨の位置を下げること
肩甲骨を寄せやすくすること
が挙げられます。
・肩甲骨の位置を下げることで、肘を下の方に(骨盤の方に)向かって引けるようになり、広背筋の下の部分まで聞かせられます。

・肩甲骨が寄せやすくなることで、
肘をより後方まで引けるようになり広背筋をより収縮させることができます。
反対に肩甲骨が開く(外転)していると肩甲骨を寄せている時よりも肘を後ろに引けなくなります。
肩甲骨を寄せたまま肘を引く動作と肩甲骨を開いたまま肘を引く動作それぞれやってみてください。
前者の方が肘をより後ろに引けますよね?
ですので背中のトレーニングで引く時は胸を張り肩甲骨を寄せやすくし、

引いた肘を戻す時は胸はまっすぐの状態にして肩甲骨を開きやすくすると収縮と伸張それぞれ意識しやすくなります。

どちらも、広背筋の起始を停止に近づけられるようになることで広背筋をより働かせることができます。
胸を張る以外にも重要なポイントは
肩甲骨を意図的に動かすようにしないこと。
肩甲骨を意図的に動かすようにすると、肩甲骨を寄せきった状態でも、肘が引ききれていない状態になり広背筋を完全に収縮できません。

肩甲骨を寄せない方が良いという考え方も違っていて、
胸を張り、脇を閉じながら肘を引いて、それに伴って肩甲骨が自然に動くようにすることが広背筋に効かせる動作として最も良いものになります。
広背筋は上部と下部に分類して
鍛え分けることができ、
上部を狙うラットプルダウンの場合はみぞおちから上の背中を張るようにして、みぞおちかそれより少し上あたりに肘を引くようにするのですが

下部を狙うラットプルダウンの場合はみぞおちよりも下から背中を張り、引く位置がおへその下に来るようにして肘を脇腹に近づけるナローグリップで行うことが効果的。

広背筋下部を狙う方法として、
ワンハンド(片手)で引く種目も有効になります。
肩幅の広い人は肩が下がりにくく広背筋下部が刺激されないため弱点部位になりやすいです。
その場合はワンハンドで肘を脇腹に近づけるようにすることで広背筋下部に効くようになります。
広背筋は広がりを作る筋肉であり、画像のような上方向に、筋繊維が走っているため上から引くラットプルダウンやチンニングを行うことで広がりをつけやすくなります。
この2つの種目で広がりをつけるには
ストレッチをかけることが重要となるため肘はしっかりとと伸ばすようにしましょう。
肘を伸ばすと広背筋への刺激が抜けてしまうという人は小指で最後まで握るようにしてください。(詳細は過去記事で)
まとめ
広背筋を鍛える時は
胸を張って脇を閉じて肘を引く
肩甲骨は動かす動かさないではなく
上記の動作をした結果自然に動くようにする
広背筋上部を狙う場合は
引く位置はみぞおちあたり
広背筋下部を狙う場合は
引く位置はおへその下
広背筋下部に効かせにくければ
ワンハンドで行うようにする
参考文献
アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線
背中のトレーニングの時にオススメ