
おなーす、パクチー大原です。
大胸筋のトレーニング後編では
・大胸筋上部を鍛える際のインクラインベンチの角度の決め方
・ダンベルプルオーバーの効果とその方法
の2点をお伝えしたいと思います。
ではいってみよ〜
【大胸筋上部のトレーニング】
大胸筋上部のトレーニングをするとき
インクラインベンチの角度
ってどうされてますか?
何となく設定していると大胸筋上部よりも、三角筋に刺激が逃げているかもしれません。
インクラインベンチプレス、インクラインダンベルフライをやる時の理想の角度はなんなのでしょうか?
実は、インクラインベンチプレスとインクラインフライはそれぞれ異なる角度の方が良いのです。それぞれ解説していきましょう。
【インクラインベンチプレスの角度】
インクラインベンチプレスプレスの適切な角度を知るには以下の動作をそれぞれ行なってみるとわかります。
①手幅を肩幅より少し広めにして
腕を前に突き出してください。

②胸を張って①の状態のまま少しずつ腕を上に上げていってください。

③ある高さから、動きが止まり三角筋が収縮してくるポイントに差し掛かるはずです。その上体と腕の角度だと大胸筋上部よりも三角筋に刺激が逃げてしまうわけです。
というわけで手幅の変わらないインクラインベンチプレス時の角度は30度までを目安にしましょう。
インクラインダンベルフライとインクラインベンチプレスの動作の違いの1つとして
腕が上がっていくにつれて手幅が短くなるのかそのままなのかという点が挙げられます。
この違いがインクラインの角度にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
先程と同様に適した角度を探してみましょう。
①手幅は肩幅より少し広くして腕を前に突き出す

②胸を張って①の状態から腕をあげるにつれて手幅を少しずつ狭くしていきます。

③今回の場合、三角筋の収縮を感じたのはインクラインベンチプレスの時よりも少し高い位置になるはずです。
手幅が短くなるとある程度インクラインベンチの角度がついていても三角筋に負荷は分散されにくくなります。
このような体の構造もあってか、STRIVEやHAMMER STRENGTHなどのメーカーのインクラインチェストプレスマシンは押すに従って内に絞り込むように手幅が狭くなる作りになっています。
手幅が少しずつ狭くなるインクラインダンベルフライを行う際の角度は45度を目安にすると良いでしょう。
【プルオーバーの効果】
皆さん、大胸筋のトレーニングを行う際にダンベルプルオーバーは取り入れていますか?

ダンベルプルオーバーの効果としては
・小胸筋が鍛えられる
・前鋸筋、腹直筋の最上部が鍛えられる
点が挙げられるます。
それぞれのプルオーバーの効果について詳しくみてみましょう。
【小胸筋を鍛えるメリット】

小胸筋が発達してくると胸をグッと張れるようになります。胸がはれるようになると、
・大胸筋上部が発達してみえる
・肩甲骨の位置がさがり背中のトレーニングでは下背部もしっかりと刺激できるようになる
というさらなる2つのメリットが生まれます。
以上のことから私はダンベルプルオーバーを
大胸筋上部の種目であり、
下背部を発達させるための種目
として行なっています。
【前鋸筋、腹直筋最上部を鍛えるメリット】

・プルオーバーによってその部位を動かすようになるため、そのポイントには脂肪が乗りにくくなること
がメリットとして挙げられます。上の画像の赤枠内の部分の筋肉柄発達し、絞れやすくなります。前鋸筋、腹直筋だけでなく大胸筋下部発達し絞れやすくなります。
【ダンベルプルオーバーのやり方】
気をつけるポイントとしては3つあります。
1つ目は、人差し指側でダンベルを支えること。小指側で支えてしまうと背中や上腕三頭筋に刺激が逃げてしまいます。

(人差し指側とは高い丸の部分のこと)
2つ目は肩関節を内旋させた状態で行うこと。
肩関節を内旋させた状態で行うと動作中腕で円を描いた状態で動作する形になります。
また、肩関節を内旋させることでダンベルを親指側で支えやすくなり小胸筋に負荷が乗りやすくなります。


(左が肩が内旋したまま、
右が肩が外旋してしまっている状態。)
3つ目は背中の支点を肩甲骨の上段(首元)にすること。そうすることで小胸筋に負荷が乗りやすくなります。
(赤枠部分が肩甲骨上段)
前鋸筋と腹直筋をメインで狙いたい場合は肩甲骨中段を支点にしてプルオーバーを行うと良いでしょう。
肩甲骨上段や中段を支点にする場合はクロスベンチで行う方がやりやすいです。

(画像のプルオーバーがクロスベンチ。ベンチに対して上半身が十字に交わるようにする。)
【まとめ】
大胸筋上部のトレーニングを行う際は
・インクラインベンチは角度を30度
・インクラインフライは角度を45度
を目安に行いましょう。
ダンベルプルオーバーを行うメリットは
・大胸筋上部が発達してみえること
・下背部に効かせやすくなること
が挙げられます。
ダンベルプルオーバーを行うポイントは
・親指側でダンベルを支える
・クロスベンチで行う
・肩を内旋させたまま行う
・肩の支点は肩甲骨の上段にする
これで一旦大胸筋の解説は終わりとなります!
引き続きいろいろと書いて行くのでよろしくお願いしますー!
(ブログの参考文献は鈴木雅さんから教わった内容と以下の本になります。)

アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線

身体運動の機能解剖